瓦礫の山を越えると、またそこには巨大な山.


弱々しい全身の力を使い、体を蛇のようにくねらせながら無理矢理這い上がった.


赤く染まった食い込んだ爪が痛々しい.



現状に似合わないかかとの高い靴で地面を踏むと、自分と同じようにふらふらと前を歩くものがいた



怪しげに動く奇妙な黒い影.


追いかけては離れ、やっぱり差はつめられない.


やがて、かなり歩いた所で影は止まる