「き・・・もち・・・いい・・・よ」


「ありがとう」



瀬戸の涙が、ヒタヒタと落ち夏希の顔に浸る

握りあう手が、だんだんと緩んでくる
夏希の手が、だらしなく力が抜けてゆく


「わ・・・たし・・・まだいきてる・・・よ!

もっと・・・!きょ・・・・・・すけ

強くして・・・!だ ん だん わかん なく なって き たよ」


「夏希!!しっかりしろ!!」


瀬戸は精一杯強く揉んだ
夏希の意識が遠のかないように、感情が消えてしまわないように