「死んでねぇ・・・よな?」



夏希を間一髪で助けた瀬戸は震える声を隠すことはできなかった



目の前に頭から大量に血を流しうつ伏せに倒れる後藤の姿


手にしている消火器からはポタポタと血が流れ、汚いフローリングの床に浸る




急に罪悪感が生まれ、自分はなんてことをしたんだろうと理性が瀬戸を苦しませる


相手は怪物なんかではない・・・
生身の人間だ.それをたったいま―――――

殺してしまった