ヒュゥゥ・・・ 冷たい風が相原俊樹の短い前髪を揺らした. 少し低めの、ボロボロの灯台のてっぺんに相原を含む自衛隊三名が肩を並べていた. 「高いとこ登れば、なんとか見つかると思いましたけど、なーにも見えないですね」 坊主の丸い顔をした木島兼志郎が大きな声で言う. 「もう死体もたくさん確認した.捜索の必要もない.帰るぞ」 重低音で東堂浩志はそう言い残し、二人に背を向ける. 「ちょっと・・・東堂さん!」 相原は不満げに灯台をおりようとする東堂に言い放つ.