中箕はうーん と、困った表情を浮かべる.
歩く速度を落とし、蛍光灯へ一瞬目をやり、すぐ逸らす.そしてまた問い掛けた.



「それは君のお姉ちゃんじゃないんだよね・・・?」


振り返った中箕は愛想を振る舞うように笑顔を作る.


「うん.そうだよ.・・・怖いおじさんだった」

俯く美希に中箕は対処に困ると、止めた足を再び動かしはじめた.



その時、前方へと振り返った中箕の目には、見たくない姿が写る