曾野雫・団地三号棟駐車場付近


「ちょッと待ッてよぉぉ!!!・・・・・・お腹へったよおぉぉぉぉ!!」



髪を振り乱し、目を半開きにして錯乱する.


もはや人間とは言い難い後藤康司の姿があった.


「あひゃあひゃひゃひゃ・・・」




「冗談じゃねぇよ・・・!」



後ろから迫り来る恐怖に瀬戸僑介と樽谷夏希は必死に逃げるばかりだった.


走りにくい、砂利道を全力で走る.



はぁはぁと 息がきれそうな2人に対し、後藤は全くそんな様子もない



溢れ出るよだれ、ぼろぼろの衣服.心の行き場がなくなってしまった、ただの小汚い野獣に他ならない