見上げた空には、必要以上の『黒』が広がる. 星も見えない空は何か押し寄せてきそうな雰囲気を醸し出す. 廃れた電車が一列にずらりと並ぶ. きちんと整列された電車はもう動きそうにないものばかりだった. ゴォォ・・・ 勢いのない風がロイの頬をきる. そんなロイの目の前には赤い髪、赤い眼をした赤坂 肇の姿があった.