――――――長い間、目をつむっていた.


物音一つしない、静かな部屋.

映写室.


デスクの下からの景色.見えるのは弾丸で撃ち抜かれた映写機の姿.



散らばったフィルムは汚さを増していた.




中箕はゆっくりと目を開けた.



誰もいない・・・



「見逃してくれたのか・・・?」




そう言いながらデスクから身を出し、立ちあがる.





ふと部屋の角に目をやる.



隅の床においてあった、棒状のものから突き出る紐の糸.




「ダイナマイト・・・?」




あまりよく確認もせずに、中箕はズボンのポケットにしまう.





そして、恐る恐る部屋を出るのだった.