「辛かったよな? もう大丈夫だ」 陸は、あたしの頭にふれて言った。 ぽん、ぽん、ぽん。 彼が、あたしの頭を優しくたたく。 まるで、父親が子どもをあやすみたいだと思った。 つらい? あたし、つらかったの? わかんない。 わかんないけど…… あたし。 安心してる。 _