いきなり止まったかと思ったら、あたしは歩夢ちゃんではない手に掴まれた。 『ぎゃっ!?なに?!』 「暴れんな、馬鹿」 「歳夜、後は頼む!俺、着替えてくるわ!」 きっと、今あたしを抱えているのはさっき言ってた歳夜って人。 んで、なんであたしは今だに宙ぶらりんなわけ? 『あの…』 「早く着替えるぞ」 …ん? 着替え…る? 歳夜さんがあたしを担ぎながら入った部屋は更衣室っぽいところで 壁に、綺麗な桃色で桜が舞っている着物がかけてあった。