お昼休みに入り、凛と茜は飲み物を買いに売店に行った。
その間、俺達男組は屋上に居た。
"凛は、風邪治ったのか?"
壱のこの言葉が、頭から離れない。
「……い」
壱の奴、やっぱり凛を忘れられないでいる。
「おい塁!」
「何?」
「何じゃないだろ?さっきから呼んでんのにさ」
「あ~わるい。で、何?」
「何?また考え事?」
「まぁな」
「なんならさ、バッテリー誰かと交代してもらったら?」
涼が、パンを頬張りながら言った。
「何でだよ?」
すると、新はため息をつきながら言った。
「お前らが練習してる場所だけ、空気が黒いんだよ」
「しょうがないだろ。担任が決めたんだから」
俺も、パンを頬張りながら答えた。



