「柏木、次投げていいか?」


「ああ」




俺はある何かを確信した。



(この球を柏木が取れたら・・・・)



俺は大きく息を吸い、腕を高く上げ、ある一球を柏木に向けて投げた。





"バシューンッ"





グローブにボールがおさまる音がした。




取った。




今まで投げてきて、絶対壱しかとる事の出来なかった俺の決め球。




柏木が取った。



偶然、か?


いや、俺は少なくとも小学校4年から6年まで、アイツとバッテリーを組んできたんだ。


間違いない。





柏木は…。





「柏木、体育が終わったら話がある。いいか?」


「・・・・・・ああ。」




そして俺は、柏木と校舎裏に移動した。