俺は名前を呼ばれたから、前に出た。 柏木は俺を一瞬チラッと見て、すぐ前を見直した。 (柏木…一体何なんだ) 「綾瀬と柏木にはバッテリーを組んでもらって、チームも引っ張ってもらう。皆、それでいいな?」 クラスの皆は、「おう」って感じで俺らに賛成した。 俺的に嫌なんだけど。 「じゃ、綾瀬と柏木は向こうで早速練習をしてくれ。後の皆は取り合えず、基礎から入るぞー!」 「「は~い」」 ――――――柏木と2人きり? (冗談じゃない)