-壱 side-
俺は、凛が落とした携帯をとって、桑島と話をした。
塁が事故に巻き込まれて、今意識がないまま病院に運ばれてきた。
病院の場所も聞いた。
凛にいくら呼びかけても凛は涙を流しているだけで、声も出ていない。
もう正気を失ってる。
「凛!塁を信じろ!!あの塁だぞ!!塁はどんなときだってお前の見方だ!だから、絶対裏切ったりしない!」
俺は正気のない凛を、タクシーに乗せ、病院まで急いだ。
凛はそして、俺の顔を見て小さな声で言った。
「塁に………逢いたい」
俺は震える小さな手を握り締めていた。
大丈夫、俺が逢わせてやるから。



