-壱 side-


さっき、また塁からメールが来た。


『凛をデートに誘ってやって。夏休み終わる前にさ。凛きっと待ってるから』



デート…。

明らかに無理している塁の気持ちがわかる。

けど俺はいつかの塁の言葉を思い出していた。



-だから、俺の気持ちを無駄にしないでくれ-



本当に塁は凛の幸せを誰よりも思っている。

そして、誰よりも俺たち親友のことを考えている。

だからこそ俺は動こうと思った。





俺は、凛に連絡した。


一週間後、凛とデートすることが決まった。