-塁 side-
「…そう言うことなんだ…塁、すまない」
「…話しはわかった…けどお前、本当に行くのか?」
「ああ、…凛を行かせるわけには行かないからな」
「…だよな」
「大丈夫。絶対凛を危険な目に合わせないから、心配するなよ」
「ああ、わかった」
壱に誘われて、話があると岩場に移動して、何の話しかと思えば、あの若菜って婚約者の話しだった。
あの女が壱のためにしてきたことを、「若菜の友達」と名乗る男から聞いたらしい。
凛を連れてこいとかなんとか言ってるみたいだけど。
…けどあの女…よくもそんなことが出来るよな…。
どんだけ壱が欲しいんだよ。
正直、壱の婚約者だからと言ってあの女のやり方は汚い。
少し、怒りも込み上げてくる。
だけど…何で凛を連れていかず、自分だけ行ったのか。
すると壱が話し始めた。
「若菜のやつ、凛を連れていけば、きっと俺にバレるとでも思ったんだんだな。だから自分一人で行った」
「そっか。俺も今それ考えてた。相当好きなんだな、お前のこと」
「正直、この先また同じことあるんじゃないかって、心配だ」
「壱…」
「俺が凛に未練ある限り、若菜はきっと嫉妬するに決まってるからな」
「…そんときは、俺らで守ってやればいい」
「だな」



