壱と塁が行った後、沈んでる私に、茜が聞いてきた。
「壱君、どうかしたの?」
「分からない。私には話してくれなかったから…」
「凛…」
「俺には、怒鳴っていたような感じがしたけど?」
「うん、「それは出来ない!」とか「ふざけるな!」とか…言ってたけど…」
「…電話の相手、知らないのか?」
新が低めな声で聞いてきた。
「たぶん、若菜さんだと思うの。だけど…」
「だけど?」
「電話口から微かに聞こえてきたのは、男の人の声だった」
「男…?」
それを聞いた新が、ボソッと呟いた。
「あのお嬢様、何かあるんじゃないの?裏がさ…」



