-壱 side-
塁が、俺に言った。
「やっぱり、一週間は無理があったかも…凛を悩ませてるよな、俺」
ビーチバレーを木陰から見守る凛に目がいった。
俺も凛を悩ませ、悲しませた一人。
塁の気持ちもわかる。
「ごめん。俺もちょっと休憩!」
「壱…」
「凛なら、きっと大丈夫だと思う。ちょっと行ってくる」
「…悪いな…」
それから俺は、凛の横に座り、塁が告白したその日に、塁から電話があったことを凛に話した。
凛は、『壱には、もう何でも話せるんだね、塁は…やっぱり、親友なんだね』って俺に言った。
塁はきっと、俺だから話したんだ。と、凛には言ったけど、きっと凛はあまり意味が分かってないだろう。
それは、俺が今でも凛を想い、今まで凛を忘れることが出来なかった俺…そして、その想いを今心の中に閉じようとしている俺にだからこそ話したんだと思う。
俺と塁は、今同じ人を想っているから。
そんな塁は、俺の想いごと大事にしてくれる奴だと、俺は思う。
だから、塁と凛を応援したい。
そう思ったときだった………。
~♪~♪~♪~
携帯が鳴った。
「壱の携帯じゃない?」
「そうみたい」
タオルに包んであった携帯を手に取り、ディスプレイに映し出される名前を見る。
(…若菜…?)
「ちょっとごめん」
「うん…」
俺は凛から少し離れ、通話ボタンを押した。



