コンコン
「はい、どうぞ?」
"ガラー"
「あら、あなた達」
「お久しぶりです、おばさん」
「塁君に……凛ちゃん」
「おばさん、こんにちは」
塁のお袋さんは、俺達を複雑な目で見ていたが、すぐに微笑んでくれた。
「さ、座って?ろくな物はないけど、お菓子食べる?」
「ありがとうございます」
俺達は用意されていたパイプ椅子に腰掛けた。
「さっきまで壱が居たんだけど、出かけちゃったわ。ごめんなさいね」
「いえ、俺達おばさんに挨拶に来たんです」
「私に?ありがとう」
「壱からすべて聞きました。……壱の親父さんの事、ずごい残念に思いました」
「……ごめんなさいね。私が、私がこんな体にならなければ、こんな事には……凛ちゃん、本当にごめんなさいね」
お袋さんは涙をいっぱい浮かべ、凛に謝っていた。



