-塁 side-
凛をデートに誘った。
普通の仲のいい友達を遊びに連れて行くのとは違う。
好きな人を"デート"に誘った。
凛は、この俺の行動をどうとったか分からないが、凛があっさり着いてきてくれた。
それだけで嬉しかった。
壱に振られてからの凛に積極的になったのは、他の男に取られたくなかったから。
俺も手加減はしない。
凛は、俺が幸せにする。
いや、俺が幸せにしてやりたい。
だから、決めた。
凛に積極的になってみようって。
ガキの考えることかもしれないけど、今の俺には、凛が壱を忘れるまでの時間さえおしかった。
「着いた」
「ここって…病院?しかも私が風邪引いたときに来た病院」
「そう。壱のお袋さんが入院している病院だ」
「あ……」
「壱に頼まれた。「凛が母さんの事心配してるみたいだから、一度一緒に病院に連れてってくれ」って。俺も、挨拶したいしな」
「そっか。壱が……」
「ほら行くぞ」
そして俺は、また凛の手を握った。
少し赤い凛の顔。
期待するじゃねーかよ。
バカ。



