「壱ね、若菜さんとは絶対結婚するんだって」
「そっか」
「私、振られたね」
「だな」
「でも、振ってくれたほうが、壱の気持ちも聞けたしよかったかも」
「……」
「ねぇ塁、おかしかったら一緒に笑ってくれるって言ったよね?」
「ああ、言った」
「なら笑ってよ。私が振られた事……」
「凛」
凛は、俺の方を向いて、泣きそうな顔で言った。
「私が泣かないように!振られた事笑ってよ……ねぇ、る……」
俺は、たまらず凛を抱きしめた。
「俺は…俺はずっとお前の側に居る。お前は一人じゃない!俺らが居る!なぁ凛、頼むから、そんな顔すんなよ。笑ってやるから、お前も笑えよ」
その時の凛は、壱が居なくなったあの日のように泣き、俺のことを強く抱きしめ返した。



