"バンッ!"
「凛!」
「塁……ビックリした……」
いつもの、凛だ。
「どうしたの?すごい息切らして」
「…ハァ…いや、何でもない」
「変な塁」
「話、終わったのか?」
「うん。今ね、壱の後姿を見てたの」
凛は、フェンス越しに下を見ながら言った。
俺も凛の側へ行き、フェンス下の校門を見つめた。
「壱の過去、戻せるなら戻してあげたいって思った」
そう考えると思った。
「だけど、もう戻せないんだよね。過去は」
「ああ」
「壱をこれから支えていけたらいいなぁ。壱の苦しみを少しでも、とってあげたいなぁ」
「これからまだ時間はいっぱいあるし」
「そうだね。出来ることだけのことはしたいね」
凛は、壱への想いはどうするんだろう。
俺は、凛の苦しみ悲しみをとってあげられるのか。
そんなことを考えていると、凛が小さい声で話し始めた。



