約束-promise memory-






どのくらい、沈黙が続いているのか。


明らかに重い空気。


そして壱が重い口を開いた。




「凛…」


「は、はい!」



急に名前を呼ばれて、驚く私。



「話したい事がありすぎて、何から話していいのか、わからないけど……まず最初に、ごめん」


「……え?」


「謝りたかった。ずっとずっと…謝りたかった」


「壱」



もう、泣きそうだよ私。




「ずっと、凛の事、心配してたんだけど、塁が居てくれて本当に良かった」



壱は、ずっと私の心配を。


その場のお世辞だったとしても、嬉しかった。