-塁 side-



購買で弁当を買い、茜と新と屋上に向かった。




屋上に着くと、涼の奴が俺に慌てて飛び付いてきた。




「凛々が、凛々が!」




涼の指差した方を見ると、凛と柏木の姿が見えた。



俺は、涼に弁当を渡して、凛と柏木の元に向かった。




「塁・・・」



俺を見る凛の目は、完全に過去へタイムスリップしてる目だった。



「柏木は"アイツ"じゃねー。いい加減目を冷ませ」


「違う・・壱だもん・・・」


「凛!いい加減にしろ!」




正直、腹がたった。


凛にじゃない。



過去のアイツと、"あの出来事"を未だ凛から救えない俺自身に。




そして凛の腕を引っ張って、皆がいる場所に連れ帰った。