若菜と過ごしてても、凛の事は頭から離れなかった。
凛は元気か?
凛はちゃんと高校生活を楽しんでるのか?
凛はもう俺の事……。
「ねぇ壱?」
「なに?」
「私、壱と出逢った時から思ってたの」
「何を?」
「壱は毎日、何を考えているの?」
「……たいしたことじゃないよ」
そう毎日、愛しい人の事を考えている。
凛に会いたい。
凛の近くで、凛の幸せを見守りたい。
日が経てば経つほど、凛への想いはふくれていった。
だから俺は、「好きな高校に行かせてやろう」という、藤堂寺さんの言葉を思いだし、お願いをした。
凛達が通う高校へ行く事に。
もちろん、母さんの旧姓に苗字を変え、"柏木壱"として。



