「彼はね、私の婚約者なのよ」
問題は、次から次へと出てくる。
「婚……約者」
この言葉が何を意味するのか、すぐわかる事。
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『ずっと一緒にいような、凛』
『うん!』
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この"約束"が、一瞬にして崩れた。
壱とあの日過ごした12年の月日がもう遠い存在になった。
そして、5年間想ってきた壱への気持ちは、行き場を失くした。
もう何も言葉が見付からない。
「ちょっと待てよ壱」
私が壱の事で傷つき、負けそうになった時、いつも私を助けてくれるのは。
塁。
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