「ついてく、主任に」
「綾美…本当か?」
「ずっとついてくよ」

「そうか……」


ホッとした、緊張の解けた主任の表情。


「何でそんなに緊張するの?」
「さぁ、よくわからん。だが世界を手に入れた気分だな」
「何それ?」


思わず、主任と視線を合わせて笑う。


「主任、馬鹿だよ」
「馬鹿なんだろうな」

お互いの額をくっつけて、また笑った。


主任。

主任は優しい。

主任はかわいい。

主任は普通じゃない。

でも、ずっとそのままでいてね?
ずっとそばに居てね?

それだけで、私は安心するんだ。


時々は、ドキドキさせてね?
ずっと好きでいたいから。

そして、ずっと私にプロポーズしていてね?
しつこいって思うくらいでもいいから。


「約束だよ?主任」
「よくわからんが、引き受けた」


疑問はないのか?
わからないなら受ける前に聞けよ。


これからもきっと、私はこうして主任と時間を過ごしていくんだろうな。


変わらずに、ずっと……。


「好きだよ、主任」
「俺なんか綾美の何万倍も好きだぞ。宇宙の深淵に届くくらいだ」

張り合ってどうする?
しかも深すぎてわからないし。