丸腰デパート・イケメン保安課

帰って来たなら…それだけでいいよ。


「主任の…馬鹿」
「俺は馬鹿なのか?」
「馬鹿だよ」

う〜ん…と主任は唸った。

「よくわからんが…綾美を泣かせているなら馬鹿なんだろうな」

ため息混じりに呟いた主任の腕が、泣きじゃくる私を優しく…包んでくれる。

その腕があまりにも優しくて…更に泣けてくるんだ。

同時に、ふと思った。

これからもずっと、優しくしてよ。
世界中の女性の中で、私に1番優しくしてよ……。


「主任の馬鹿」
「馬鹿でいいぞ」
「嘘、ホントは馬鹿じゃないよ」
「どっちなんだ!」


「主任が突っ込んだ!」
「ボケ担当のくせに突っ込んだよ!」
「うるさい!まだそこまでの関係には至っていないぞ!」

どんな関係なんだよっ!

訳わかんない!

わかんないトコがやっぱり主任。


私は主任が居なくなって初めて、自分の中の主任の位置に気付いたんだ。

ちゃんと言わなきゃいけないよね…。


バイバイって言っちゃった事も、公園で主任に言った自分の気持ちも。


「ごめんね?主任…」

主任は首を傾げた。

「何で謝るんだ?」
「……うん」
「謝るなら俺の方だ、綾美にも、みんなにもな」


みんなにも?