丸腰デパート・イケメン保安課

私以上に心配だよね?

…何か、悔しい。

何にも知らずに、こうしてみんなに聞かなきゃ理解できない自分が。

私の知らない主任。
刑事時代の事もそう。

私…お母さんの話以外、主任から直接聞いた事ないんだよね。

主任…主任は私をどう思ってるの?
好きとか結婚とかじゃなくて、そういうのじゃなくて。

うまく言えないけど…主任…私にもそういうの話して。

でないと私…主任を誤解してばかりになっちゃうんだ。

そういうの嫌なの。


プルルルル―――。


電話の音に我に返った。

「はい、もしもし〜」
「っ?!」
主任&家紋さん宅の電話を貢さんが普通に受けてる?!
人んちの電話じゃんっ!


「もしもし〜あ、主任?」

主任からの電話?!
思わず聞き耳を立ててしまう。

「はい、はい…あ、そうなんだ?一輪車で日本縦断?え?…あはは!それは違いますよぉ?献血1リッターは無理でしょ」

何の話なんだよ。

電話を切った貢さん。
「主任、不可能は無いんだって」

それがどうした!!
そんなの思い知ってるよ!

「PS、マンション下の公園に居るから、桜田さんに来て欲しいって」

私?
ってかPS…追伸かよ。