「大丈夫ですよ、笙は。会長の話が何かはわかりませんが、笙ならば大丈夫」

言いながら緑茶をすする家紋さん。
やり方はどうあれ、励ましてくれてるんだ。

そっか…そうだね!
気にしていても仕方ないよね?
主任が帰宅するのを待つしかないもんね。


――ピンポーン!


玄関のチャイムが鳴った。

主任?ではないか。

たまにベランダから入って来る様な人が、チャイム鳴らす訳がない。


「私、出ます」

立ち上がった家紋さんに言い、玄関に向かい、開ける。


「あけおめ―――っ!!」
うわぁっ!
「桜田さん、明けましておめでとうございます」

栗田さんと貢さんだぁっ!
いきなりテンション高っ!!

「綾ちゃん!おめでた〜!」
千太郎くんが、私の腰に抱き着いてきた。
「それを言うなら、おめでとうだよ」
私におめでたは無いから!

「おめでたじゃないのか桜田は」
「昴さん…」
んな訳ないだろ。
「てっきり、司が留守の間に東と……」
「何を言い出す?!」

それ以上言うな!!何か生々しい!ってかある訳ないからっ!

「僕も少しそうなのかなと思ったんですが」
「家紋さんまでっ!」

普通に無いよ!!
思わないでくれる?!