主任はまだ悩んでるのか、お守りを眺めながら唸ってる。

早くしてよ―!
面倒だからもう商売繁盛とかにしとけ!

「決めた!」
やっと決まったか!
「子宝のお守りはあるか?」
「はぁっ?!」

子宝?!縁結び通り越して?!

「綾美とは、三人は欲しいからな!子供が!」
ちょっと待てよ!

「私が産むの?!」
「何だ?俺に産めと言うのか?」

……産めるんじゃないの?
でも今は、主任を埋めたいけどね。

結局主任は、縁結びと子宝と安産と家内安全のお守りを買った。


私は……悪縁を断ち切るお守りを買っておいた。






出店でチョコバナナとタコ焼きを買い、主任とバナナを食べながら帰る。

それ以外にも主任は、綿飴とクレープも買って食べてたけど。

雑煮で餅5個も食べたくせに。
どんな胃袋してるんだろう。

筋肉はついてるけど贅肉はないし。

何で知ってるのかと言えば、この人は家の中で上半身裸でいる事が多いから。
それに慣れてきてる自分もどうかと思うけどさ。


マンションへと着いた私と主任。

正面入口へと近付いた主任の足が突然止まった。

後ろを歩く私の足も自然と止まる。


主任?どうしたの?