「手品と言いつつ、悪魔を出すなんざ…〜の風上にも置けん!」

どこの風上?!

「抜き打ち力試しだ」

そんなっ!生死をかけた抜き打ちなんて嫌だあっ!
負けたら魂喰われるだろうがっ!


「主任が戦ってくれなければ、今の平和は無かったんですよっ?!」
貢さんが、涙ながらに訴えてる。

戦ったのかっ!!

「そうだっ!あの時の悪魔大戦で俺は負傷したんだからな!」
悪魔大戦?!そんな世界規模的表現していいの?!


「ケガしたんですか?!主任!悪魔と戦って?!」
「そうだ…」


うなづき、主任は小指を立てた右手を高々と挙げた。

「生爪が剥がれたんだ!」


……………。


「主任?!ソコは5階から転落してケガしたって言いましたよね!!」
「そんな話は知らん」
「自分で言っただろうがっ!何を清々しく知らないとか言ってんですかっ!」


歓迎会…こいつらをシャバに出したら…とてつもなく他人様にご迷惑をおかけするんじゃないだろうか?


そんな壮大な不安が、私の脳内を支配していた…。