丸腰デパート・イケメン保安課

何せ保安課だからね。

「二人共、テーブルに着いて〜」
貢さんに呼ばれ、ダイニング側のテーブルに移動する。


「綾美はここね」

主任が笑顔で隣を指してる。
はいはい。

部屋は、ツリーの光のみの空間で、何かクリスマスらしいって感じ。

貢さん手作りの料理も豪華!

七面鳥でしょ、ロブスターでしょ、海鮮サラダでしょ、サンドイッチでしょ、色々並んでる。

隅にある秋刀魚の焼き魚は…敏腕課長のかな。


「では、クリスマスらしくお祈りでもするか」
昴さんが提案した。

「そうだね、お祈りしようか」
「感謝しとくか」

感謝…ああ、主よ〜ってやつかな?

みんなが指を合わせるのを見て、慌てて私も真似する。

ちらっと隣の主任を見たら…主任も指を?

「主任?ソレ違いますよ」

主任も指を合わせてはいるけど、人差し指だけ立ててるんだよね。

「違うのか?」
「違います」

誰の尻にその指を突っ込むつもり?

「主任がその型を取ると、異常なくらいの警戒心がわきわがってくるから止めて下さい」
「俺が着いている!警戒は必要ないぞ?」
「主任に警戒ですから」

「静かに」

昴さんに言われちゃった…。
神妙に口を閉じる。