丸腰デパート・イケメン保安課

パーティー…忘れてた。
クリスマスパーティーがあるんだった。

言われてみれば、リビングの隅にある1メートルはあるだろう細長い箱とか…栗田さんと千太郎くんが飾り付けしてるツリーとか…雰囲気はあったんだ。

昴さんだけは、ソファで敏腕課長と寝てるけど…。


クリスマスパーティー…何か普通じゃない予感だけは嫌な程感じてるよ…。

保安課だからね。






「ツリー点灯!」

午後8時、リビングにみんなが集まり、クリスマスパーティーとやらは始まった。

栗田さんの掛け声で部屋のライトが消され、ツリーに電気が付けられた。


ツリーは1メートルはある巨大な白いツリーで、青いライトが巻かれて光ってる。

綺麗だなぁ。

ツリーの前に立ち、思わずうっとり。

ただ気になるのは…隣に並んで置かれている大きくて高い白い箱。

何だろう?

「あの〜…この白い箱は?」
人間でも入ってるんじゃ?

私は、ツリーの電飾の位置を調整している栗田さんに聞いてみた。

「え?これ?」
「はい、何が入ってるんですか?」
「ケーキだよ」
「ケーキ?」

ケーキなのか。
何か普通っぽい…今日は。

いや、安ずるにはまだ早い。