丸腰デパート・イケメン保安課

今まで普通の二文字は無かったじゃん!この保安課には!
それを当然の様に、今更普通と言うその神経…極太すぎ!

「桜田ちゃんは普通じゃないのがいいの?」
「普通が1番だよ?桜田さん」
あんたらがソレ言うのか?

自覚してよ、頼むから…。

デスクにうなだれた私の隣、主任は屈んで顔を覗き込む。
「そんなに普通じゃないのがいいなら、パーティーの名目を変えてもいいぞ?」
「…妙な気遣いは無用ですから」

あまりに普通すぎて気が抜けただけだから。

「気遣いは当然だろう?夫が妻を気遣うのは…」
「妻じゃないっての!」
また勝手に妄想で籍入れてる!

「桜田さんが普通が嫌だったとは…アブノーマル趣向でしたか」
「ノーマルです!私は!」

正解には私だけ!
みんな普通じゃないって自覚無かったの?
信じられない!

「決まったぞ!」
主任が叫び、ガッツポーズを取った…何の決定?

「クリスマスパーティー…またの名を…生まれてなんぼ?(問)にしよう!」
「何だソレ!」
生まれてなんぼ?誰に聞いてんだ!

「何とは何だ!キリストの年齢だ!」
自問自答か!
「綾美の為に考えたのに!」
はいはい、どうもありがとうね!

更に脱力だよ!