主任、猿股さんと飲みに行くなんて言って誘われたけど、行けば良かったかなぁ。

つーか飲みに行くなんて、あの二人仲いいんじゃん?
しかも猿股さん、たまに保安課に遊びに来る様になっちゃったし。

誘われても…主任と猿股さんってメンバーに私が加わるとややこしくなりそうだし。

ってか、あいつら結婚ってうるさすぎる!

コートの襟を立て直す。
…寒いなぁ、今夜は特に。

……………?

あれ?

足を止めた。

何か…後ろから気配がするんだけど…。

再び歩き出す。

やっぱり、何か変…。

また足を止め、今度は思い切って振り返ってみた。

足音がね…聞こえるんだよ…私の歩調に合わせて…歩いたり止まったり…。

気のせいなのかな?

考えて息を飲んだ。

暗い夜道、女が一人…。

………変質者?

「……………?!」

やばい!膝が震えてきたよ!
どうしよう!
もしもそうなら…走って振り切る?!
もしもの時は空手使って逃げれるし!


……………走るか!

思った瞬間、私は全速力で走った!
背後からも走る音が聞こえる!!

やっぱり誰かにつけられてるよ!


怖い―――――っ!!

誰か助けて!