丸腰デパート・イケメン保安課

「ちゃんとありますよ」
返答し、家紋さんは右手を上げた。

…本当だ!本当に入れ歯がある!いつの間に!!

「いつ借りたんですか?!」
「ポケットに入ってました」

っ?!何でっ?!

私の隣では、貢さんが納得した様にうなづいてる。
「トメばぁさんの入れ歯じゃないかな?」
「トメばぁさん?!」

…誰?!

「司んちの料亭に出入りしている農家のばぁさんだ」
「主任も知ってる人ですか?」

じゃなくて!

「何で家紋さんのジャージのポケットにトメばぁさんの入れ歯が?!」
「そんな事は知らん!だが有り得る事だ!」

有り得ないだろっ!

何でこう普通じゃないのよ!あんたら!


「あ!昴さんが走りだした」
貢さんの声にグラウンドを見た。

家紋さんに続き一位でカードを拾う昴さん…今度こそあたるよね?予知。
じゃないと、走行コース脇でスタンバイしてる栗田さんが気の毒…。

「何が出ました?!昴さん!」
昴さんは、顔をしかめて頭を掻いた。
「ジャガ芋!人参!玉葱!豚バラ肉!」

…は?

「わかったぞ!」
主任が叫んだ。
「昴!それはカレーだ!」
「だから何なんだっ!!」

メニューをあてろじゃないだろ?!借り物競争だろ!