丸腰デパート・イケメン保安課

♪〜♪♪♪〜…

ん?誰かの携帯が鳴ってるけど。
って言うか、着うたがチューリップ…童謡って…。

「はい、こちら丸腰デパート作戦本部」

貢さんの携帯かっ?!
ああ、子供いるしね。だから童謡ね。
でも、作戦本部って?

「はいはい、了解!」
電話を切った貢さん。
「主任、家紋さんは口紅。昴さんは割り箸だそうですよ」
口紅?割り箸?
「心得た!!」

一体何の会話っ?!

「綾美!紅はあるかっ!」
「持ってるけど…」
「貸せ!」
貸せって…何だって言うのよ?!

「大輝スタンバイ!!」
私の口紅と割り箸を握りしめた栗田さん、走ってどこかに行っちゃったけど?

「ちなみに唐草は、ドラえもん単行本だそうです」
貢さんの話に、主任は勝ち誇った様に高笑いしてるし!
「はははっ!最終話が出ていないってのにな!」

何に対して勝ち誇ってるんだよ?

「誰からの電話だったんですか?」
グラウンドを見つめながら、ポテトチップスを食べる貢さんに問い掛けた。
「昴さんからだよ?」
昴さん?競技スタンバイ中でしょ?

「何の話だったんです?」
「予知の話だよ」

予知?

「昴はな、カードに書かれている借り物を予知できる!」

はぁ?!