丸腰デパート・イケメン保安課

「腐っても友達ですね、猿股くんと笙は」
家紋さん!何をのんきにコーヒー飲みながら?!

「女の好みも同じときたか」
「似た者同士っすね」

似た者同士…嫌だあああッ!!

こんなの二人も相手にできるか!ってかしたくない!

「ちょっと!!嫌だよ!私はどっちとも結婚しないよ!」
「綾美は下がっていろ!俺に任せておけ!」

ちょっ…任せておけって?!
主任に腕で避けさせられちゃった!

下がってろって…私の人生かかってんだぞ?!


「俺は彼女に一目惚れをした!お前の婚約者だろうが関係ないっ!」
婚約者じゃねぇよっ!

「人の恋路を邪魔するかっ!馬に蹴られて死ね!!」
恋路なんて元々ねぇよっ!少なくとも私には見えないから!

「ははぁ?東、自信が無いのか?俺に勝つ自信が!」
「何を?!今この時点で勝利宣言できるくらいの自信が漲っている!」
「ならば勝者が結婚を得られる条件で異存はないな!」
「望むところだあっ!!」

望んでんじゃねぇ―――!!


呆然とする私――。
決められた…勝手に将来決められたあっ!

「すげ―!猿股と主任、桜田ちゃんとの結婚を賭けた勝負だってさ!」
背後では、わくわくしたみんなの声が…。