丸腰デパート・イケメン保安課

敏腕課長も毛を逆立てて戦闘体制だ!

「フゥ――――!!」
「ニャアアゥ―フゥ―!!」
山神様の鼻先が、敏腕課長の顔に近付いた!!

「敏腕課長ッ―!!」

シャキィ――ン!

敏腕課長の右前足が、目にも止まらぬ速さで振り下ろされた―…瞬間!!

「プギィイィ!!」
山神様が敏腕課長から後退りしたぁっ!
「出たぁ!課長の黄金の右だ!」

黄金の右?!

山神様は鼻先から血をにじませ、前足をじだんだ踏んでる…敏腕課長が爪立てたのか!

「今だ!笙!」
「おう!」

家紋さんの合図に、主任がドラゴンボールを高く上げた。

「8回裏延長戦…2アウト2ストライク3ボール…」
ブツブツ言い出した主任…何するつもりだ!

「炎の剛球!ドラゴンボール!メイドインUSA!!」

アメリカ仕込み?!

叫んだ主任から投球された8つ星ドラゴンボールが、山神様の脇腹を直撃!!
しかもボールの勢いで…浮いた?!

「プギャア!!」
そのまま山神様は山の斜面をボールと共に転がって行った!

「よしっ!!」
ガッツポーズの主任…私は言葉が出ないまま呆然。

何?今の…主任の投球で巨大猪が飛んだ?
5メートルくらい…。

…有り得ない。