丸腰デパート・イケメン保安課

両親は、香奈を見た途端に泣き崩れた。

「必ず…逮捕して下さい!娘をこんな目に合わせた奴らを!」
怒りからの奮起の瞳で、母親は泣き叫んだ。

「必ず逮捕します」
応える様に、笙は強くうなづいた。


明日、また協力を依頼し、香奈と両親を署前で見送る。
抱き抱えられる様に車に乗せられる香奈を見て、更科は小さくため息をついた。

「東ぁ…」
「何ですか?」
「犯人、逮捕できんのか?」
「何を言ってるんですか!更科さん!できるのかじゃなく逮捕するんです!あの子をあんな目に合わせて、平然と見逃すつもりはないです!」

断言する笙を横目に、更科は煙草に火をつけた。
夜空に向かい、煙を吐き出す。

「この熱血漢め」
苦笑いをし、更科は笙の頭を拳でこついた。

「じゃあ、お前がこの事件やってみな。俺はサポートに回るからよ」
「サポーター?」
「ターじゃねぇよ、何で言葉をいじるんだよ。助言してやるからやれって言ってんだよ」
「わかりました!まずは聞き込み!」
「ちょっ!10時回るトコだぞ?!明日からだ!明日から!」

更科は、いきり立つ笙の首元を掴んで引き戻した。

「待ち切れなくて眠れない!」
「遠足前日のガキか!お前は!」