しゃがみ込んだロアの様子を見たアランは、思わず大声を上げた。
真っ青な顔で額にはうっすらと汗が浮かんでいるロア。
その呼吸はひどく荒く、よく見ればぎゅっと心臓の辺りを握りしめていた。
「はぁっ…はぁ……」
苦しそうに息をするロアの背中をさすりながら、アランは大声でセルマの名を呼んだ。
「セルマさんッ!セルマさんッ!」
しかしロアの部屋は城の奥にあり、すぐにセルマが来るとは考えにくい。
(くそッ……)
その間も苦しそうに息をするロア。
とっさにアランはロアを抱き上げると、寝室へとロアを運びそっとベッドに寝かせた。
「ロア様…」
横になったロアの背中を、アランはずっとさすり続けた。
その間、アランの手は小さなロアの手をぎゅっと握りしめていた。


