愛しい愛しい娘の晴れ姿… 何度夢に見たことだろう。 生まれながらに悲しい運命を背負っていたロア。 変われるものなら変わってやりたいと何度思った事だろう。 今ロアの前にいるのは他の誰でもない、王という衣をまとったただの父親なのだ。 「ロア…」 そんなふたりの元に、フェリシアも歩み寄るとロアを優しく抱きしめた。 お父様…お母様… ロアは、自分の頬を涙が伝っているのを感じた。 他人の前で涙を流すなんて… 「わかりました…」