アランはゆっくりと目を開けた…



俺は…心の底からあなたのドレスを作りたいと思った。



どんな形であれ、あなたの側にいたい。



これが恋なのかはわからないが…



でも…俺がずっと側にいたなら…



あなたはその涙の訳を話してくれるだろうか…



アランの瞳は、強い決意の光が宿っていた。



「…よしっ」



アランは再び椅子に座ると、アラーナのドレスのデザインを書き始めた。



先ほどとは違い、何か吹っ切れたようなアランの表情。



アラーナの事だけを考え、可憐な彼女に似合うようにとアランはデザインを考える。



その日店の明かりが消えたのは、太陽が昇り明るくなる少し前だった。



翌日。城へ行ったアランはセルマにロアのドレスを作らせてくれと頼んだのだった。