翌日。城へ行ったアランはすぐにある部屋へと案内された。
「では、後はよろしくお願いします」
部屋の前に着くと、案内をしてくれた城の人間はペコリと頭を下げた。
「あっ、いえ…あの…」
断るつもりで城へ来たアランだったが、なかなか言い出せなかった。
案内をしてくれた人間へかけられた声もまた、届くことはなく長い長い廊下へと消えた。
「ふぅ…」
仕方がないか…
目の前の扉に向かい合うと、アランはそっと扉をノックした。
第一王女とはいったいどんな方なんだろうか…
そんな気持ちを抱きながら、アランは扉が開くのを緊張した面もちで待った。


