「これ…は…」
ロアはその美しい瞳を潤ませた。
そして、箱に手を入れるとゆっくりと入っていたものを持ち上げる。
それは…
「ド…レス…」
箱に入っていたもの、それは前に見たあの原画と全く瓜二つの美しいドレスだった。
「アランさんが届けてくださったんです…」
そう言ってロアの肩に手を添えるセルマの瞳からは、大粒の涙がこぼれていた。
あんなに酷い事を言われたのに…
セルマの脳裏には、あの日のアランの顔が浮かんでいた。
あの時のアランは、今にも消えてしまいそうな、そんな表情をしていた。
そんなアランからの最高のプレゼント…
どんな思いでこれを作ったのか、それを思うとセルマは胸が熱くなった。


