運命の恋



――――――


枕元にある証明に照らされて、ベッドで眠るロアの顔が暗い部屋に浮かび上がる。



「だいぶ体が弱っているようです。恐らく…予言の日が近づいているからかと…」



ベッドの脇に腰掛けていた老人―この城の医師が、くるりと振り向いてアルヴィンに告げた。



「……ロアぁ…」



その瞬間、フェリシアは倒れ込むようにベッドの脇に膝をつくと、眠るロアの体にすがりつくようにして泣いた。



ロアが倒れた後、部屋へと運んだアランはすぐにセルマにロアが倒れた事を知らせた。



その瞬間、血相を変えたセルマはすぐさま医師とアルヴィン達に連絡をしたのだ。



「ねぇ、予言って何なんですっ?姉様は?お父様ッ!!」



アルヴィンの後ろに立ち尽くしていたアラーナは、ただならぬフェリシアの様子を見てアルヴィンの腕にしがみついて大声を上げている。