運命の恋



何も変わらない朝食のはずだったのに…



「おはよう…ございます…」



部屋に入ってきた人物によってそれは一気に特別な朝へと変貌を遂げた。



「ロア…」



そう、部屋へと入ってきたのはロアだったのだ。



「さあ、姫様」



付き添って付いてきたセルマに促され、ロアはゆっくりと部屋の中へと入る。



しかし、そのまま椅子に座る事はなく俯いたままドアの前から動く事はなかった。



予言を知ってから今日まで、一歩も部屋から出ることはなかったのだ。



実際ここへきたものの、どうしたらいいのかわからなくなってしまったのだ。



やっぱりこなければよかった…



そう思いロアが部屋を出ようとした時…