【禁断の恋】赤い嘘【完】

「姫華〜!何でずっと電源切ってたのよ!!」


「ゴメンネ。色々あって」

教室に入ると、茜は口をへの字にしながら私に近付いてきた。


「何よ、色々って。心配してたんだから!!
無断欠席するし、連絡とれないし」


「心配かけてごめん。今度何か奢るから。ねっ?」


昨日の事は茜に話さないでおこう。


下手な心配をかけたくなかったし、星矢への自分の気持ちがバレてしまうことを恐れた。


「もう……しょうがないなぁ……」


食べ物に弱い茜をうまくかわし、私はホッと胸を撫で下ろしながら自分の席に向かった。