「……よう」 「おはよう……」 寝不足で冴えない頭を何とか持ち上げ一階に下りていくと、そこには既に学校へ行く用意を済ませた星矢が立っていた。 星矢の顔には昨日の傷跡が残っていた。 口の横の切り傷が痛々しい。 「怪我……大丈夫?」 「あぁ。どうってことない。……お前は?大丈夫か?」 「大丈夫だよ……」 本当は大丈夫じゃない。 男に触られ、舐められた部分の感触が一夜明けた今でも忘れられない。